この句は『唐津』のうち「吉野 一」に収められている。したがって場所は吉野山ということになる。「山人」は山を仕 …
陀羅尼助でござりますると蟇『唐津』
陀羅尼助(だらすけ)は腹痛の薬。吉野・大峯山の山伏たちが広めたとされる、古くからある薬で、元禄の頃に商品化さ …
咲く花も散りゆく花もすべて如意『唐津』
句集『唐津』(2012)の帯には「富士、近江、吉野をへて西海の唐津へとたどる旅の句集」とあり、掲句は「吉野 …
へうたんの形の春の愁ひあり『唐津』
何とも判じ物めいた句である。春愁は、心浮き立つ春に理由もなく感じるつかみ所のないアンニュイだ。その気持ちに形 …